
ついにできました。
元歌は歌番号97、藤原定家作の
「来ぬ人をまつほの浦の夕凪に焼くや藻塩の身も焦がれつつ」
名前は、そのまま夕凪(ゆうなぎ)としました。夕日色の髪を持つ女性です。年齢は、若い少女にしようかと思ったけれど、もう私の年では少女の心情が分からないので、25歳にしました。
彼女は、かつて約束したあの浜辺で大切な人を待ち続けています。その人は恋人ではありませんでしたが、彼女の最も大切な異性の学友でした。ある日を境に連絡が途絶え、二人でよく通った図書館に行っても会えなくなりました。
彼女が泣く場所に決めたのは、初めて出会ったのと同じ浜辺。「また来ようね」と約束をした場所。
実は彼は、病気に入院していたのだ。そして、彼女にそれを告げずに亡くなった。遺族も、彼女との付き合いを知らなかったので、彼女は最後までそれを聞かされることは無かった。
しかし、彼女は彼はもういないと気づいていた。待っても来ないと分かって毎日浜辺によっては風のない夕暮れ時に彼を待っては泣いた。
favorite
0
chat_bubble
プロモーション