「米やお酒、砂糖なんかで良かったのよ。なのにスマホしかないなんて…」
電波のない世界に唯一持ち込んだ現代の遺品がまさかのスマホ。これじゃあなんの役にも立たない。電卓やライト、目覚ましアラームやメモくらいならギリギリ使えるだろうか、とも思ったがそもそも電池が割とすぐに切れそうだ。
ゆかりは諦めて己の知識に頼ることにした。
「電池くらいなら頑張れば作れないかな?」
食塩水と器、導線があればなんとかなるだろうけども。
「だけど、扇風機1つないのにどうしましょう…モーターは私には難しいし…」
科学の力に頼れそうにないなら、次に頼るべきは歴史の知識であろうか。次の戦でどちらにつくべきか教える商売…とか?儲かりそうではあるけど、危険の匂いがプンプンする。ちょっと怖い。では後は数学…いや、算数の力で乗り切るしかあるまい。現代人の節約術を見せてやろう。
favorite
0
chat_bubble
プロモーション