「ここは、、、きっと昔の神戸に違いないわ」
夢か現実かなんてどうでもよかった。このやたら現実味のある世界は、寒さも感じればお腹もすく。どうせ夢であろうと現実と同じ。そんなことよりも、違和感の解消がゆかりにとっては一番うれしかった。
時計の示す時間と太陽の位置がちぐはぐであったのも、あるべき場所に家がないのも、存在するべき時間軸から外れているから、、、と考えると納得がいく。
周囲の人々の様子から察するに、やはりここは過去の世界なのだろう。ようやくはっきりとゆかりは結論を出した。
そうなると次に気になるのは「今がいつなのか」だ。
道行く人々、、、おそらく農民であろう、彼らの話し言葉を聞く限りは中世のようだ。しかし、はっきりとした年代を知っていた方が良いだろうと、そうゆかりは思う。
「誰かに話を聞いた方が良いのかしら?」
この時代に今の私の格好は奇異である。あまり騒ぎ立てない人が良いが、、、。実際、既に変なものを見る目で見られているのだから。
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