【難民の定義】
ロシアによる軍事侵攻と無差別攻撃の被害を逃れて国外脱出したウクライナ人は、法的に言えば1951年の難民条約上の「難民」ではない。難民条約の定義を言い換えるとこうだ。難民とは、本国において何らかの差別(人種、宗教、国籍、特定の社会的集団、または政治的意見)を理由とする迫害のおそれがあり、本国政府による保護を期待できないため国外に逃れた者。今回、ウクライナ国外に逃れた人は、基本的にロシア軍による無差別武力攻撃を逃れているのであって、ウクライナ政府による差別的措置を逃れているわけではない。つまり難民ではなく「紛争避難民」と呼ぶのが正確で、難民法ではなく国際人道法の下で保護の対象となる。国連難民高等弁務官事務所の難民認定基準ハンドブック(パラグラフ164)にも以下の通り、1970年代から一貫して述べられている。




