ノンフィクション

クリスマス
「プレゼント、なにか欲しいものある?」
彼氏の優から、そんな色気のない質問。
でもそりゃそうだ。
ホワイトデーのお返しの、小さなぬいぐるみを陰でメタクソに言ってたの、聞かれちゃってたもんね。
要らないものをもらうより、聞いてくれた方がずっと良い。
でもね、気に入らないのその質問。
私が欲しい物、わかってるよね?
何度も伝えてきてるもん。
私たちいつ結婚するの?って。
そりゃまだ付き合って1年経ってないけど。
20代中頃ってなかなかの適齢期。
今だってほとんど一緒にいるし、うちの親にも挨拶してくれたでしょ?
私が欲しいのは、結婚の覚悟。
貴方の、私と結婚したいっていう想い。
わかっててプレゼント何が良い?なんて。
気軽に聞いてきた貴方が悪いよ。
「婚約指輪」
「え?」
「クリスマスプレゼント、婚約指輪が欲しい」
え、まじで…?って途端に強張る優の顔。
なんだか私が悪いこと言ってるみたい。
いいよ、逃げ道だって作ってあげる。
「それか、可愛い手袋。マフラーとお揃いのぬくぬくあったかいやつ」
ホッとした優。
さぁ、1ヶ月後に貴方が持ってくるのは指輪?
それとも防寒具?
その日が別れ話にならないと良いな。






